つばさ号で峠越え

東京⇔山形の往復記録です

座席定列車 その2

関西私鉄の雄「近畿日本鉄道」では、多種多様な特急列車を運行しています。
その中で2022年4月から運行されている観光特急「あをによし」に近鉄京都駅から乗ってみました。
使われている車両は「12200系」という古い特急型車両をリノベーションしたものですが、車体の塗装も車内の座席も以前のものとはまったく違ってゴージャスなので、お金をかけて改造したことがうかがえます。

2号車(サロンシート)は特に窓が大きく眺望がよさそうです。

洗面台も高級感があります。コンセントも取り付けられたようです。

  

1,3,4号車のツインシートの配置はこのようになっていて、景色が見やすくなっています。

この日は全席満席、とのことで1年経っても人気があるようです。

確かに素晴らしい車両で、京都駅に入線してホームで撮影している時や、車内に入ってシートに座った時まではテンションが高かったのですが、京都の次に停車する丹波橋駅から、だんだん気分が萎えてきました。
まず、ツインシートですが、最初は車窓がよく見えてよいな、と思ったのですが、横一線のベンチに座っているようなもので、隣席の人の顔もよく見えるので、気になって車窓があまり楽しめませんでした。
次に、この列車は誰がみても明らかに特急列車の形をしているのに、丹波橋駅から外国人客がどやどや乗ってきて空席を探しているのか通路をウロウロして何度も行ったり来たりするし、隣席の乗客が2号車の販売カウンターに買い物を行っているスキに勝手に座席に座ったりするなど、乗車してはいけない客がいるせいで優雅な気分がぶち壊しになりました。
ツインシートに座るために支払った費用は特急料金=520円、特別車両料金=210円の計730円と、それほどお高い料金ではないので。誤乗した外国人が通路をウロウロしたくらい我慢しろよ、と言われそうですが、何日も前に予約してウキウキした気分で観光列車の旅を楽しみたかったのに、そんな気分になれず残念でした。

日本人なら、この列車がホームに停車し目の前でドアが開いたとしても、この外観を見れば、「特急券とか指定席券持ってないから、乗れないなー」、と判断すると思うのですが、外国人にとっては、地味な通勤電車もこんな派手な特急列車も区別がつかないのでしょうか。
昨日記載したように、近鉄も誤乗を防止する対策をしてほしいものです。
特に、丹波橋駅にわざわざ停車する意味がわからないのですが、今後も停車させる方針なら最後尾車両のドア1ヶ所だけ開けて、車掌が「Express Tickets」とか、「Extra charge」と言うくらいはやってほしいなと思います。

ここに「くつろぎの歴史旅」、とうたっていますが、誤乗した客が通路をウロウロしている状況では、とてもくつろげません。

https://www.kintetsu.co.jp/senden/aoniyoshi/

近鉄は、正規に特急料金と特別車両料金を支払った乗客に対して、ちゃんと「くつろぎの歴史旅」ができるようにしてほしいですし、誤乗客の対応をせざるを得ない現場の車掌さんの負担も減らしてあげて欲しい、と強く思います。

なお、「あをによし」は、京都駅から奈良駅に向かう便は、今回のように丹波橋駅から誤乗した客が終点の奈良駅までずっと乗っていると思われるので、気分よく乗車できない可能性がありますが、奈良駅から京都駅に向かう便は、誤乗する客はいないかもしれません。
外国人の一般的な観光ルートは、京都の次は奈良に行き、その後は大阪方面に行くことが多いようですので、奈良から京都に戻る客はあまりいないと思われます。
「あをによし」に気分よく乗車したい場合には、奈良駅から乗車するのがよいのでは、と思います。

では、また。