つばさ号で峠越え

東京⇔山形の往復記録です

1泊2日の老老介護 その2

前回の続きです。

母親と一緒に実家で過ごしましたが、一番困ったのは会話です。
母は数年前から耳が遠くなり、私が普通にしゃべってもほとんど聞き取ってくれず、また、頓珍漢な返答をするので、会話が成り立ちません。
耳元で大きな声でゆっくり話すと、なんとか理解してくれますが、毎回、大声というか怒鳴っているような声でしゃべり続けると、徐々に体力がなくなってきて、とても疲れます。
また、大声でしゃべり続けると、だんだん、怒り口調になってしまい、どうしてもケンカ腰になってしまいます。
(大きな声を出し続けると、なんだか威圧的・暴力的な感じになってくるものですね。)
なんとか、大きな声をださなくても普通に会話がしたいので、対策を考えました。
(以下に紹介するものは、2021年当時の商品です)
まず、「補聴器」を思いつきましたが、母本人を補聴器の専門店に連れて行かなければならず(介護タクシーを予約しないと連れて行くこともできない)、調整にも時間がかかるし、費用も高そうなので補聴器はあきらめ、代替品として「集音器」を考えてみました。
通販のサイトを見ると、いろいろなメーカーから多種多様な集音器が販売されていますが、耳かけ式はちょっと重そうだし、耳の後ろ側がもぞもぞしそうなので、耳にすっぽり入る形で、USB充電ができるようなものを探していたらこんなのがありました。
Olive Smart Ear  ヨドバシカメラ 21,890円(税込)(今はヨドバシカメラでは販売終了です)

Bluetoothを介してスマホと連携し、スマホで音の調整ができるので、私の耳で調整してみました。
テレビの音量で試すと、小さい音量でもなんとなく音が大きく聞こえたので、これは良さそうだなと思い、母親に装着してもらったのですが、「全然聞こえない」とのことで、母の耳で何度も調整しましたが、結局使えませんでした。
人によるのかもしれませんが、集音器は、軽度の難聴の方にしか向いていないのかもしれません。
つばさ号 1往復分の費用が無駄になってしまいました...)

母親の「耳」での対策ができそうにないなら、私の「声」の方でなんとかできないかな、と考え、再度調べてみると「拡声器」というものがありました。
WINTECH KMA-200ヨドバシカメラ 5,780円(税込)(2023年4月時点でまだ販売しています)

このように、筐体(スピーカー部分)を母の耳の方へ向けて、私がマイクで普通の声で話すようにしてみました。

筐体にはボリュームがついているので、音量を大にすれば、小声で話しても母は私の声を聞き取ってくれるようになりました。
母親が車椅子で移動するたびに、この拡声器も持って行かないといけないのがちょっと面倒ですが、この製品のおかげで会話が成り立つようになったので重宝しています。(会話が成り立つとイライラしなくなりますね。)

この製品は、本来、研修・講習会などで司会や講師の人が大勢の人に向かって話をする時に使うものだと思いますが、耳の遠い年寄りとのコミュニケーションでも使えることがわかりました。
(集音器よりも全然安いし、最初からこれを買っておけばよかった...)

では、また。